うみねこのなく頃に

登場人物

使用人・主治医

紗音
“愛”を知ってしまった家具
紗音
しゃのん
CV:釘宮理恵
うん、大丈夫だよ。は平気だから
幼い頃より右代宮家に仕えてきた少女。性格は控えめで、穏やか。悪く言えば内気で消極的。
長い経験に裏打ちされた技倆は確かで、何事もそつなくこなすことができる。ただし、焦るとミスを多発してしまうため、家人からの評価はさほど高くない。
金蔵が援助する孤児院・福音の家の出身者で、孤児院で一緒だった嘉音からは“姉さん”と慕われている。なお、福音の家出身者に対して金蔵は強く信を置いているため、彼女も源次と同じく使用人でありながら“片翼の鷲”をまとうことを許されている。
朱志香とは歳が近いこともあり、友人としての交流がある。
また、譲治に対しては特別な思慕の念を抱いているが、己の立場をわきまえているため、積極的に想いを口にすることはない。
嘉音
すべてを諦めた家具
嘉音
かのん
CV:小林ゆう
……姉さん、僕らは具なんだよ?
三年ほど前から勤めを開始した、若き使用人。福音の家出身者で、彼もまた“片翼の鷲”をまとう。
勤務態度は真面目だが、寡黙で無愛想なため、他者からはとっつきにくいと思われている。紗音を姉と慕い、彼女の前でだけは幾分態度は軟化し、心情を吐露することもある。身体的に貧弱であることがコンプレックスであるらしく、力仕事となるとことさらに自分だけで遂行しようとする。
自身が使用人という名の“家具”であると割りきっている……ように見えるが、その心の奥底には、彼自身でもよくわかっていない感情の燻りがあるようだ。
源次
寡黙にして完全、家具の中の家具
源次
げんじ
CV:船木真人
しこまりました
右代宮家に仕える使用人たちの長。
使用人の中では一番の古株で、金蔵からの信頼も極めて厚い。
その証として右代宮の家紋である“片翼の鷲”をまとうことを許され、金蔵はしばしば源次のことを“我が友”とさえ呼ぶ。
当主の右腕という立場ではあるが、彼が僭越な振る舞いに出ることは決してない。余計な言葉は口にせず、いかなる感情もあらわにせず、常に主家への敬意を持ち、粛々と仕事をこなす……まさに使用人のマスターピースともいうべき人物なのだ。
熊沢
家政婦は見た!
熊沢
くまさわ
CV:羽鳥靖子
とっておきの隠し味は、
“鯖”なんでございますのよ。ほほほ……
パートタイマーで右代宮家に務める老女。
その年季ゆえ、右代宮家の内情や人間関係などに精通している。
かなりの高齢なのだが、気が若くしたたかで、常日頃からゴシップ話に花を咲かせている。
浅薄なおしゃべり癖のせいで軽く見られることも多いが、ユーモアに溢れた彼女の存在は、陰鬱になりがちな六軒島での生活にかかせない潤滑油となっている。若い使用人たちのミスをうまく取り繕ったり、相談に乗ってやったりすることも多く、彼らからは母親に対するような敬意を集めている。
なお、実家が漁師であるためか、魚の“鯖”に関するジョークを多く口にする。
郷田
虚栄心強き名料理人
郷田
ごうだ
CV:上別府仁資
日のメインディッシュについて
解説させていただきます
新参の使用人。
高級ホテルの名物シェフという前歴を持ち、右代宮家に採用されたのも、その料理の腕を見込まれてのことである。
ホテル仕込みの接客技術は折り紙付きで、筋骨隆々の大柄な肉体とも相まって、その立ち居振る舞いは実に豪壮かつ優雅。料理の腕(そして、食卓を盛り上げる話術)で人を喜ばせることに情熱を燃やす反面、その他の雑事は他の使用人に押し付ける癖がある。
片翼の鷲をまとう使用人に対抗心があり、彼らに対してはしばしば重箱の隅をつつくような皮肉を投げかける。
右代宮 楼座
老王を見守る老医
南條
なんじょう
CV:石住昭彦
金蔵さん……もう少しやかに話すわけには
いかんかなあ?
金蔵の主治医。
新島に病院を持つ開業医だったが、現在は息子に家督を譲り、金蔵の健康管理を行う以外は楽隠居状態となっている。
金蔵とは古い付き合いで、彼の書斎への出入りを許される数少ない人物である。
性格は極めて穏やかで、金蔵の激情をするりと受け流すことのできる稀有な人物である。そのため、蔵臼たちからは「父親と自分たちとの緩衝材」的な存在として重宝されている。
チェスの名手で、金蔵との対戦はお互いにとっての貴重な楽しみとなっているようだ。