うみねこのなく頃に

ストーリー

Episode.1

Legend of the golden witch

戦人

Episode1は俺、右代宮戦人から紹介するぜ。
この時、俺は何も知らなかった。
祖父さんの遺産の事や、親父たちがどんな目的でいたか、
久しぶりに来たこの島で、あんな惨劇が起こるなんて考えもしなかった...。
だけど、これが全ての始まりだったんだ。


遺産を争う親族たち

1986年10月4日。
右代宮戦人は六軒島へと向かっていた。
年齢は、少年期も終わろうかという18歳。
身体こそ逞しいが、精神の成熟にはまだ遠い......そんな年頃だ。

彼が最後に六軒島を訪れたのは、6年前。
疎遠になっていた親戚知人との再会に、戦人は胸を踊らせていた。

一方、彼の父を始めとした大人たちは、心中、穏やかならぬものを抱えていた。
彼らの心を占めるのは、余命幾許もない当主・金蔵の遺産について。

当事者である大人たちにとっては一大事でも、
戦人のような子供にとっては醜い争い、他人にとっては好奇の的。
いつの時代、どの場所にだって存在した財産争いだ。


ベアトリーチェは "い" る。

そんな中、ひとつの手紙によって事態は一変する。
差出人の名は、ベアトリーチェ。
かつて金蔵と契約し、莫大な黄金を授けた魔女。
六軒島の真の支配者にして、恐るべき魔法を自在に操る存在。
無論、戦人たちは魔女の存在など信じない。

だが魔女の存在をまるで証明するかのように、
凄惨な儀式がはじまる。
戦人の眼前に次々と無残な屍を晒してゆく。

いずれもが、論理的な説明を拒む大量殺人事件。
はたして戦人が下した結論とは―――